FTA、EPAとは何か、FTAとEPAの違いと定義を解説


FTAとは「Free Trade Agreement」の略称で、日本語では「自由貿易協定」と訳されます。
もっとも、日本ではEPA「Economic Partnership Agreement(経済連携協定)」という言葉を日本は使っています。
今でも新聞では、海外の話は「FTA」、日本が関係するものは「EPA」と使い分けることが多いですが、最近、他のメディアでは、あまり区別せずにFTAという言葉を使い始めています。

では、FTAとEPAの違いは何でしょうか。
日本国は「EPA」は「FTA」より、より広範囲な目的を包含した概念であるというスタンスをとり、FTAと日本の進めるEPAには違うがあるとして、それぞれを定義しています。
外務省の定義によれば、FTAは、

物品の関税およびその他の制限的通商規則やサービス貿易の障壁などの撤廃を内容とするGATT第24条およびGATS(サービス貿易に関する一般協定)第5条にて定義される協定

とあります。
FTAの目的とすることは、

・関税の撤廃
・サービスへの外資規制撤廃

であり、これを主目的とする協定である、ということです。


一方、EPAは、これも外務省の定義によれば、FTAより広範囲の内容をカバーするものとなっています。


FTAの要素を含みつつ、締約国間で経済取引の円滑化、経済制度の調和、強力の促進等市場制度や経済活動の一体化のための取り組みも含む対象分野の幅広い協定

とあり、FTAで説明した2つに加えて、

・投資規制撤廃、投資ルールの整備
・知的財産制度、競争政策の調和
・人的交流の拡大
・各分野での協力

の4つの目的が加わります。

世界のFTAを眺める限り、FTAとEPAにはあまり明確な差はありません。
むしろEPAの方が通じにくい単語になっています。


FTAのメリット

FTAの一番のメリットは、やはり、国境の障壁を取り除くことで国同士の交易が活発になり、経済発展が促進されるということでしょう。
国家間での経済競争も拡大することから、その競争結果として商品が安価になり、サービスも向上され、国民生活の向上にも役立ちます。

FTAの効果があったかどうかは、協定締結国間の交易の伸びを見ればおおよそわかります。
例えば、日本とメキシコ間では、2005年4月1日にEPAが発効しました。
その1年後には2国間の交易が前年比で40%弱増えています。
隣国である韓国もチリとFTAを結び、3年間で交易が3倍以上増えています。

FTAは経済同盟協定とも言える協定ですから、これを結んでいる国に対する貿易と、そうでない国に対する貿易とでは、締約国との貿易を優先する傾向にあります。

先の韓国とチリの場合「貿易が3倍になった」といいましたが、同じ期間に韓国全体の交易が3倍になっているわけではありません。
つまり、チリとの交易が3倍伸びたということは、逆にその伸びのあおりを受けて、交易が減った国もあるということです。

韓国は現在、「FTAハブ戦略」を推進中で、多くの国とFTAを締結することで、韓国を中心としたFTAネットワークを広げています。
すでに日本を遥かに凌駕している空港ハブと海港ハブと合わせて、総合輸出戦略を推進しています。

FTAに対して遅れ気味であった韓国を、FTA水深国に舵を切らせたのが何かと言えば、FTAがないことによるアメリカ市場における韓国製品のシェア低下にあると言われています。
アメリカではシンガポールなどアメリカとFTA締結した国の商品のシェアが伸び、その一方で韓国製品のシェアが低下傾向にありました。
危機感を持った韓国政府は、FTAの効果を認識し、その結果として、FTA推進に舵を切ったのです。


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