背もたれの形や座面の固さなど、体に良い椅子の選び方とは


椅子のひじかけの役割とは

ひじかけのある椅子には、偉い人が座るというイメージがあります。
しかし、このひじかけは本当に必要でしょうか。
実はこのひじかけが支える両腕の重さは、体重の6分の1です。
これを支えるわけですから、ひじかけは人間工学的にも重要な役割を持つことがわかります。

椅子に座ることの腰への負担とは

立つ、正座、イスに座る、あぐらの4種類の姿勢の安定度を、絵の具を入れた容器を頭の上にのせてしらべてみたところ、最も早く、たくさん絵の具がこぼれたのは「あぐら」。
次が「イスに座る」、比較的安定していたのは「立った姿勢」、そして、もっとも安定していたのは正座でした。

正座とイスに座る状態とで筋肉の緊張度を比べたところ、正座では太もも、お腹、背中ともほとんど緊張していないが、イスに座った状態ではお腹と背中の筋肉がかなり緊張していました。
イスに座ると下半身は接地面積が広いため楽ですが、上半身は悪く、筋肉が緊張します。
その原因は背骨のカーウにあります。
正座や立った姿勢では背骨は自然なS字カーブになりますが、あぐらやイスに座った状態では弓なりの猫背になってしまいます。
また内蔵が圧迫され、腹筋や腰の筋肉に負担がかかってしまいます。


椅子と座面の高さによる選び方

双子の姉妹のピアノ連弾で行われた実験です。
一方のイスを5cm高くしたところ、体重の移動がしにくいことが分かりました。
その分、上半身に余分な力がかかるので、演奏者は「腕が疲れた」といいました。

下半身では太ももの裏が圧迫されて血行が悪くなるという悪影響も出ました。
圧迫されている状態が長く続くと、下半身の冷えやむくみなどの原因になります。

ちょうどよい座面の高さは身長÷4。
靴をはいた状態で座るなら、かかとの高さをプラスします。
高さが自分に合っているかどうかは、太ももの下に敷いたハンカチを引っ張ったとき、やや抵抗があり、ズズッと抜ければ大丈夫です。
抜けない場合は、座面が高すぎます。


背もたれの形による体に良い椅子の選び方

背中が丸くなるような凹形の背もたれのイスと背中がS字になる凸形の背もたれのイスで30分間読書をした実験では、くぼんだ凹形の背もたれのイスでは、被験者は何度も体を前後に動かして落ち着きません。
結局最後は猫背になっていました。
一方、出っ張った凸形のイスでは背骨は自然なS字カーブが保たれていました。

S字カーブを作り出すポイントは、腰の、ちょうどへその裏側を押し出すような背もたれの形にあります。
背もたれの本当の役目は「腰もたれ」だと考えればいいでしょう。

座面の固さによる体に良い椅子の選び方

ソファの中のウレタンを変えて、柔らかい座面と固い座面の体への影響を見た実験では、柔らかいウレタンではおしりから太ももにかけて広い範囲に体重が分散し、圧力がかかっています。
一方、固いウレタンでは体重はおしりの一部だけで受け止められ、太ももにはほとんどかかっていません。

本来人間のおしりには圧力を受けてもいいところがあります。
すぐに骨に触る部分がそこです。
固いウレタンでは、ちょうどそこに体重がかかるのです。
ところが、柔らかいウレタンではおしりだけでなく、太ももも沈みこみます。
太ももの裏には血管、神経などがたくさん通っているため、圧迫すると血行が悪くなり、冷えやむくみの原因になりやすいです。
イスの座面はおしりの2点で体重を支える固めのものがよいでしょう。


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